【速報】ニコニコ動画ランキング・カテゴリ大改訂詳細【運営生放送20時~】

かねてから大幅な仕様変更が示唆されていたニコニコ動画のランキングで、ついに改定の詳細が告知された。

しかしながらどうも賛否両論をもたらしかねない内容であると思う。
今回ここにその詳細を列挙する。

ランキング・カテゴリの仕様変更詳細

1.カテゴリの廃止とジャンルの設置

ニコニコ動画(γ)以来12年の歴史を持つカテゴリタグ制がついに廃止された。
今後は上記19個の「ジャンル」がその役割を担う事になる。

現状の36個のカテゴリをここまで減らしてしまっては、当然ジャンル単独でのランキング集計は難しくなる。
そこで、投稿者がロックしたタグのうち利用頻度の高いものを集計し「代表的なタグ」に設定、ジャンルの下部に置き個別のランキングを生成する。

これまで「カテゴリグループ>カテゴリタグ」の構成が「ジャンル>代表的なタグ」に置き換わるイメージであろう。

ニコニコ動画カテゴリ検討Slackでの意見にあった「動的なランキング」が実現した形。

2.ニコニ広告ポイントの除外

これまで多くのユーザーを苦しめてきたニコニ広告ポイントのランキング反映廃止される。

今後は、再生数・コメント数・マイリスト数の3要素のみを反映して各ランキングが生成される。
一方でニコニ広告のランキング露出が無くなる訳ではなく、ランキングページ上部にニコニ広告枠が設定され、多くの広告ポイントを集めた動画はそちらに表示されるようだ。

ニコニ広告については、今月中旬頃にコンテンツ情報を参照したマッチングを導入する仕様変更も予定されている。

3.ランキングのカスタマイズ機能追加

PC版ニコニコ動画で、いわゆる「将棋盤ランキング」の自由なカスタマイズが可能となる。
プレミアム会員は4列フルにカスタムでき、一般会員は1列のみのカスタマイズとなる。

ランキングのカスタマイズもニコニコ動画カテゴリ検討Slackで多く挙げられていた要望だ。
加えてここ最近メリットの低下が指摘されるプレミアム会員向けの配慮も行われたようである。

実装予定時期

2019年春頃に実装予定である。

感想など

動的なランキング生成にしろカスタマイズにしろ、時間をかけただけあって流石によく練られているな、という印象はある。
また、ニコニ広告ポイントの除外に関しては「やっと実現した」といったところか。この点については多くのユーザーが共有する感想であると思う。

しかしながら疑問点がないでもない。

まず小分けされたカテゴリタグの廃止と「代表的なタグ」の設置。ロックされたタグから使用頻度の高い物を抽出するとの事だが、不快感を催させるタグ、個人の誹謗中傷を目的としたタグ等をロックして大量に動画投稿し、当該タグのランキングを生成させる荒らし行為を誘発しないか。
現状で例えば「渋谷ハジメかわいいシリーズ」あたりはそれが行われ得る空気である。などと書いている間に真堂雷斗がものすごい勢いで燃えだしたのだがこの記事を書かねばならないので状況をあまり追えていない。

そしてニコニコ動画カテゴリ検討Slackで激論を交わした「新規カテゴリの命名」の意義の喪失。「バーチャル」を例に挙げると、現状「バーチャル」タグはカテゴリタグ及び検索への対応目的でしか用いられておらず、依然として「バーチャルYouTuber」タグが優勢を誇っている状況であるからして、カテゴリタグとしての役割をバーチャルが終え次第すぐに「代表的なタグ」にはバーチャルYouTuberが表示されるだろう。
MMD」でも同様に、「MikuMikuDance」が代表的なタグとして現れる事になろう。
商標云々で色々と議論したあの新カテゴリ命名問題は一体何だったのかと思いたくなってくる。

また上記に関連して、これまでカテゴリタグとして各動画で使用されてきたタグの今後の処遇も気に掛かる。削除ないし置換してしまっては検索に不都合が出るし、かといってロックされたタグに変換するのであればタグがあぶれる動画が続出する。
この際動画のタグ数を1つ増やして11個としてくれれば万事解決だが、実際の所どうなるのか。

それから地味に「再生数/コメント数/マイリスト数ごとのランキングは廃止」ともあり、これがいわゆるランキング動画(日刊ぼかさん、週刊VOCALOIDとUTAUランキング等)の集計に影響するか否かかも注目したい。

いずれにしても、今日20時から予定されている運営生放送でこれらの疑問が解消される事を願うばかりだ。

参照

出典

カテゴリ→ジャンル対応表

※クリックで拡大

画像は全てニコニコインフォより


新カテゴリ追加確認

15時頃に新カテゴリが追加された模様。

私も早速VTuber関連の投稿動画をカテゴリ移動した。

まもなく20時から説明生放送が開始される。

特に「バーチャル」カテゴリについては昨日こういう記事を書いた。

【カテゴリ新設直前】どんな動画を「バーチャル」カテゴリに登録すべきか
http://ch.nicovideo.jp/crb/blomaga/ar1691917

これから生放送を見に行く。

取り急ぎ


【カテゴリ新設直前】どんな動画を「バーチャル」カテゴリに登録すべきか

ニコニコ動画で7年ぶりとなる複数の新カテゴリ設置は、当初の発表では11月上旬に行うものとされていたが、
つい先ほどニコニコ窓口担当者ブログで確認したところ、「2018年11月1日(木)13時頃」に追加されるらしい。



マイページから跳べるインフォでは「11月上旬」のままというあたりがニコニコの妙なフットワークの重さを醸し出しているが、それはさておいて明日の13時頃追加となると、明日20時からのニコニコ窓口担当者による生放送よりも前に新カテゴリが実装される事になる。

この放送では「追加されるカテゴリのご紹介、カテゴリ追加や使い方」について話し、また「質疑応答の時間を設け」るとされてもいたので、私はこの放送を見、今カテゴリ追加にかかる疑問を解消した上で、追加されるカテゴリの扱い方について心を決めるつもりでいた。
そう言う人間は他にも多くいる事だろう。

しかしながら実際にはその放送に先立って新カテゴリが実装されるときた。しかもニコニコ窓口担当やニコニコインフォから改めて告知が出るでもなく(31日16時43分現在)いきなり、だ。

これでは私のような、上旬実装と聞いててっきり明日の放送で実装ペースが公表されるものと思っていた人間は、ろくに準備も出来ないまま新カテゴリ時代に晒される事となる。
今ざっとTwitterやらニコニコ大百科やらを確認したが、明日の昼に追加される事に気づき言及している人間は皆無だ。私自身とある非公開空間で某氏が15時頃にたまたま気づかれていたのをその一時間ほど後に確認したばかりだ。
このままでは明日の混乱は免れ得ないだろう。

前置が長くなったが、この記事は「バーチャル」を含む新カテゴリの追加が明日11月1日の13時に行われる事に一時間ほど前気づいた私が、
明日20時の放送を見てから纏めようと思っていた「バーチャル」カテゴリの扱い方についてのあれこれの疑問・考え等を取り急いで書き連ねたものである。

何分取り急ぎなので色々と粗のあるのはご容赦願いたい。現時点では18時頃までにこの記事の投稿を終えたいと思っている…

「バーチャル」というカテゴリ名について

そもそも私は「バーチャル」というカテゴリ名をバーチャルYouTuber関連動画の投稿を想定したカテゴリに用いる事に強く反対していた。私は今年初めからVTuberを追い始めニコニコでも多くのVTuber関連動画を見てきた一ユーザーとしてニコニコ動画カテゴリ検討Slackに参加しており、そこでの意見を纏めた文章の募集にも応じたのだが、その際の意見文で私は下のように述べている(ニコニコ窓口担当者ブログの記事で全文が見れる)。

・名称について
 【要旨】
 VTuberカテゴリの名称について、「バーチャルYoutuber」「VTuber」が商標上の問題から採用しづらいこと、カテゴリの範囲を広く取ることで忖度性を持たせ周辺界隈の含有を図るなどの理由から、8月上旬までに「バーチャル」が推されました。
 この節は、かかる意見に反対するものです。
 第一に、「バーチャル」という単語は、「バーチャルYoutuber」と比較した際に著しい過不足(過剰と不足の両方)を持つものです。第二に、VTuberカテゴリの名称は、「バーチャルYoutuber」という単語と同義か、将来的に同義となり得る単語でなくてはいけません。第三に、それ故「バーチャル」はVTuberカテゴリの名称とすべきでなく、別途「バーチャルYoutuber」と同義となり得る単語を発見、採用する必要があります。

この後上記の主張に関する根拠を述べているのであるが、第一・第二論についての記述を要約するとこうなる。

この部分では、バーチャルYouTuberのカテゴリ化という着想を汲むカテゴリ設置論において、「バーチャル」という語がVTuberの示すところと比べ意味の範疇を大きくとるのが問題であると述べる。

「バーチャル」という単語の過剰については、リオ五輪の閉会式やVRゲームの体験動画などが含まれうる事が例として挙げられます。
範疇の過剰によるものでは、「ニコニコ技術部」等のカテゴリから既存のVTuber文化と関係のないVR/AR関連動画が流入する現象が予測されます。例としては「VR空間で初音ミクになれるアプリ作ってみた」と言った類の動画が挙げられます。

また、バーチャルYouTuberはその文化的抱擁性・語の忖度性から、すでに(VRやその他技術的な意味でのを含む)バーチャルという語の示すところから外れる物事を含有しており、それらを含んだバーチャルYouTuber文化を「バーチャル」カテゴリに所属させるのは不適切であるとも述べている。

VTuberは”単体として見た場合には”バーチャルと断言できない概念となっているのです。VR技術を使用しているVTuberであれば、単体でも文句なしにバーチャルと言えるでしょうが、複数枚の止め絵でアバターを表現している場合はどうでしょうか。
 実際にそのようなVTuberが存在し、あるVTuberプロジェクトに参加を認められていますが、アバターを持つゲーム実況者などと当該VTuberの区別は、少なくとも一般的なバーチャル/非バーチャルの区別をもってそれ単体でなされるものではなく、現在までのVTuber文化の下積みによるものと思われます。こういった場合、当該VTuberの動画が「バーチャル」に関連するか否かについて、客観的に何かしらの確証を得られるものではありません。
範疇不足によるものでは、ある単一のVTuberを一タレント/キャラクターとして扱った動画(MAD等)には、「バーチャルYoutuber」とは関係していても「バーチャル」とはあまり関係のないと思われるものが多くあり、これが論争を生みます。

これらの意見の内、後者の範疇不足について述べた部分については、「バーチャルユーチューバー、バーチャルアイドルなどバーチャルキャラクターの動画、二次創作動画」を該当させるものとして「バーチャル」カテゴリが実際に設立される以上、語としての矛盾は甘受して「バーチャルYouTuber」を「バーチャル」カテに属させざるを得ないだろう。
しかしながら前者、カテゴリタグの意味の範疇が大きい点については、この記事の本題である「どのような動画を『バーチャル』カテゴリに登録すべきか」という事を考えるに当たって、目を向けるべきであると思う。

なお先ほどの引用文の第三論部分については、「バーチャル」に代わるカテゴリタグ名の案を述べるものであったので、今となっては無用である。
またこの意見文中で私は「YouTube」と書くべきところをことごとく「Youtube」と誤記してしまっているのだが、その点は、どうか無視して頂きたく。

VTuber以外のVR関連動画は「バーチャル」に投稿すべきか?

ニコニコ窓口担当者ブログ上のFAQに、「バーチャル」カテゴリについて、こうある。

▶カテゴリ名『バーチャル』
バーチャルキャラクターを使った活動や、二次創作の動画への使用を想定しています。
参照:ニコニコ大百科『バーチャルYouTuber』

Q7. バーチャルの幅が広すぎて該当する作品がわかりません。

バーチャルユーチューバー、バーチャルアイドルなどバーチャルキャラクターの動画、二次創作動画であれば該当すると考えます。

公式にはバーチャルキャラクターを「想定」し、VTuberバーチャルアイドル(えのぐやGEMS_COMPANYが堂々と所属できるわけだ、これは喜ばしい点)の関連動画が「該当すると考え」ているが、カテゴリの広さの限度については明言していない。

これが意味するのは、今後「バーチャル」カテゴリに投稿される可能性の高い、ニコニコ技術部系ないしVRゲーム実況系(来月22日にはPlayStation VRに対応した絶体絶命都市シリーズ9年半ぶりの新作が出るらしい)の動画について、所属を否定する根拠を公式に何ら見いだせないという事だ。


"追加された後の"新カテゴリに興味を持つ人間は、必ずしもそれが追加されるに至った経緯や、運営者が想定する使い方などをいちいち調べてくれるわけではない。一覧から当てはまりそうな名前を見つけ、クリックするだけだ。
VTuber系以外の「バーチャル」動画の存在を公式に否定できないならば、若干の反発はあれど、それらは事実上認められてゆくだろう。

あなたがもし、上記のようなVTuberと関係ないバーチャル動画の投稿者で、にもかかわらず運営者の「想定」をわざわざ調べている勤勉なユーザーであるのなら、気にかけるべきは「他者の動向」でしょう。
あなたと同じ種類の動画投稿者の中ではあなたのような人は恐らく少数派で、結局のところ、VTuber視聴者からの反発の程度であるとか、あるいは運営が何か明確な態度を示すかとか、そういった他者の反応でほか多数が投稿に選ぶカテゴリが決まってくる。であるからあなたの見るべきは他者の動向、VTuber視聴者や運営や同志がいかに動くか、なのです。

もしそんなあなたが「明日」動画を投稿しなければならないなら……ご愁傷様です。
あなたは明日の空き時間を自分(達)の動画への反応を見る事で潰す羽目になるかもしれない。

バーチャルYouTuber」タグは今後も付けるべきか?

上記の通り、「VTuber系以外の『バーチャル』動画の存在を公式に否定できない」状況が続くと思われるので、動画の被検索機能を失いたくなければカテゴリタグ「バーチャル」と併せて今まで通り「バーチャルYouTuber」のタグを付けておくべきであると思う。

これはこのまま運営者がなんらVTuber系以外のバーチャル動画について拒否の意を示さなかった場合の話であって、運営の動き次第で状況が変わる可能性はある。しかしながらこの様子だとすぐには無理だろうから、今後について希望的観測を持つにしてもやはり当分の間は「バーチャルYouTuber」タグを併用すべき事に変わりは無いだろう。

VTuberが他カテゴリに相当する行為を行う動画はどこに登録すべきか

既に、バーチャルYouTuberが「歌ってみた」り、「実況プレイ動画」を録ったり、「政治」について語ったりするケースが多数見られており、これらについて「バーチャル」カテゴリに移動すべきか否か考えねばならない。

もともとこのカテゴリ「バーチャル」の設置、もといバーチャルYouTuber関連動画の所属を想定したカテゴリの設置に当たっては「『エンターテイメント』『その他』『例のアレ』等に分散したVTuber動画を集約する」という意義が元にあり、それら3大ごった煮系カテゴリ以外に既に所属できている動画が「バーチャル」へ移動する現象が起きるとすればそれは大元の意義と矛盾するものであって、平たく言えば、混乱を生む

さらに言えば、「歌ってみた」「実況プレイ動画」等に動画を投稿しているVTuberには所謂企業勢も複数含まれており、これらの扱いについて各社で足並みが揃わなかった場合、同業他社同士で奇異な友好関係が築かれているVTuber産業界において何らかの不和現象を誘発する可能性も否めない。

これらの事から私は、「歌ってみた」「実況プレイ動画」「政治」など非ごった煮系の他カテゴリに所属しうる動画については、無理に「バーチャル」に投稿する必要はないし、特に既存の動画については移動すべきでないと考える。

なお私は先の意見文中でも

既に上の”ごった煮”カテゴリと棲み分けされている動画群が現在所属するカテゴリから切り離されますと、もとのカテゴリ・VTuberカテゴリ双方への悪影響が生じる可能性があるので、前にどなたかがSlack上で仰っていた「VTuberが登場する動画であっても、歌ってみた、実況プレイ動画、政治、MMD(筆者注:別途MMDカテゴリ設置議論あり)など他カテゴリに属しうる要素を持っている場合必ずしもVTuberカテゴリに投稿する必要はない」という方針はこれを決定し、何らかの方法でユーザーに明示して頂きたく思います。

このように述べていたのだが、今のところこの問題に関連するかもしれない公式からの指針は、以下のみである。

Q5. バーチャルアイドルMMD作品はどのカテゴリに登録すればいいですか。


動画の趣旨によってお選びください。また、最大3つまでカテゴリタグを設定することもできますので、ご活用ください。なお、ランキングに集計されるのは所属カテゴリタグだけです。

これを拡大して考えて、「VTuberが登場する動画であっても、他カテゴリに属しうる要素を持っている場合必ずしもVTuberカテゴリに投稿する必要はない(動画の趣旨に従う)」という捉え方が出来ない事は無いが、やはり少々無理のある解釈ではある。

ニコニコ運営には、可及的速やかにこのQをMMD以外のカテゴリにも適用できるよう拡張して頂きたい。

あとがき・雑記

何と言うか、まさかいきなり明日から実装されるとは思わなかったというのが正直なところ。この記事が色々と雑なのもその所為である。
もう少し事前に情報が欲しかった。

そういうわけで本当に急ぎ足で書いたため、誤字脱字や表現、書式のチェックが十分に出来ていない状況である。ので、公開後いくらか修正、ないし追記を行う事があるかもしれない。追記については恐らくそれとわかるように書くだろう。

18時頃までに投稿したいなどと言っておいて20時近くまでかかってしまった。18時47分に下書き保存と間違って一度未完成で投稿していたので、すぐ下げたとはいえその瞬間に閲覧していた方がいれば申し訳ない(このブログの被閲覧頻度からして居ないとは思うが)。

追記

11月7日、インフォ及び窓口担当者ブログにて以下のQを追加していただけた。

Q10. 「〇〇」カテゴリに投稿していい動画はどのようなものですか
この動画のカテゴリは「〇〇」でいいののですか

今回追加した5つのカテゴリを含む全カテゴリの使い方は、ユーザーの皆様にお任せしています。カテゴリの選択に迷った場合には、もっとも動画の趣旨に近いと考えるカテゴリを選択することを推奨します。(2018年11月7日追加)
対応に深く感謝すると共に、このことを追記するのが遅れた事をお詫びする。

【検証】特定の状況下で1080pの手動選択が保持されない現象

検証概要

ニコニコ動画の動画視聴ページHTML5版において、画質設定の「自動」を解除して手動で1080pを選択した上で、ページを再読み込みあるいは推移して再び1080p対応動画を視聴した場合に、通常であれば「選択した画質を上限に自動で画質が選択」されて1080pで再生されるところ、何故か720pで再生されてしまう。

この現象は再生される1080p対応動画のビットレートに起因して起こるものであるらしく、ある程度ビットレートが低ければ通常通り1080pで再生される事がわかっている。
その「ある程度」がどの位置にあるのか、つまりどのビットレート以上の1080p対応動画が手動での選択を保持できないのかについて検証するのが今回の目的である。

手順

ニコニコ動画の配信サーバ上にある動画は、プレーヤー画質選択欄の解像度表示の隣におよそのビットレートが示される。運営の言によれば配信に当たってのサーバーエンコードは現状ビットレート指定であり、この「およそのビットレート」はエンコード時の目標ビットレートと一致するものとみられる。
この目標ビットレートの区切りは「1.5GB再エンコード問題について語るスレ」等における複数回の検証によって既に明らかにされており、1080pについては順に次のようである。

6M/5M/4M/3M/2M/1.6M/1.2M/1M
※単位はbps。6Mと5Mはfpsが35を超える場合のみ

先に示した現象はこれらの目標ビットレートのうちどれか以上の全てに起こるものと予想する。
この8種の目標ビットレート全てについてそれを適用された動画を作成させ、各動画で手動で1080p画質を選択後、ページを再読み込みして選択が保持されるか調べる。

実証

Firefox 63.0, Windows 10 1813で実証。配信形式はhls、検証動画のフレームレートは全て60fpsである。

1Mbps


結果:保持される

1.2Mbps

結果:保持される

1.6Mbps

結果:保持される

2Mbps

結果:保持される

3Mbps

結果保持されない

4Mbps


結果保持されない

5Mbps

結果保持されない

6Mbps

結果保持されない

結果

実証の結果、3Mbps以上の動画で1080p画質の手動選択が保持されない事がわかった。

考察

この3Mbpsというライン、実はniconico(く)以前の生成下限ビットレートと一致している。
2018年6月28日のniconico(く)施行以前のニコニコ動画では、アップロードする動画のソースファイルでビットレートが一定以上高くなければエンコードする解像度を下げる、というかなり無茶苦茶な仕様をとっていて、これには私も強く反対と是正要求の意を出していたのだが、この時の1080p画質生成条件が「ビットレート3Mbps以上」だったのだ。
それが(く)施工時にやっと廃止され、同時に設けられたのが現在ある2Mbps以下の目標ビットレート(2M/1.6M/1.2M/1M)なのである。

昔の仕様となれば、もう一つ思い起こされるものがある。1080p画質の提供が始まった際に出された「テスト運用中は、動画視聴ごとに1080pをご選択いただく必要がありますが、本運用時には、ご設定いただいた画質は保持する予定です」という告知だ。

この頃は画質の自動選択機能も無い時分で、1080p画質を閲覧するにはこの通り動画を見るたびに選択し直さなければならないものと公式にされていた。
引用部の「テスト運用」とは1080p画質が試験的に提供されていた事を指していたのだが、その後一般会員への解放動画尺条件の拡張と機能が拡大し、先述したビットレート下限の廃止の際も「生成される画質」として1080pが特に注記無く載っていたので、とうに「本運用」に入ったのだと判断していた。そして画質の自動選択機能が全体提供されて以来1080pも自動で選択されるようになったので、これをもってテスト運用時代の制限は撤廃されたものと考えていた。
しかしながら現実には「3Mbps以上の動画で1080p画質の手動選択が保持されない」状態にあったのだ。

これら2つの過去から察するに、「動画視聴ごとに1080pを選択する必要がある」仕様は、未だシステム上から撤廃されていなかったのでないか? というより、明らかに「本運用」に入っている以上廃すべきところ、開発陣の誰もがその仕様の存在を忘れ去っていたのでないか。
そして、その“仕様”より後に作られた「画質の自動選択機能」や「2Mbps以下での1080p画質生成」にはその効力が及ばず、「手動での選択」かつ「3Mbps以上」の場合に限り、未だ制約が機能しているのでないか…

私はそう考える。

検証を終えて

今回の検証で、ニコニコ動画において「手動で1080pを選択しており」かつ「動画のビットレートが3Mbps以上であった場合に」、「選択が保持されず、720pで再生されてしまう」という具体的な現象を示す事ができ、またそのおおよその原因についても察し得た。

十中八九これは不具合であろうし、よしんば不具合でなくとも修正を要求すべき事柄であるには違いないので、この記事を投稿した後しかるべき場所で運営に報告する予定である。勿論その際はこの記事のURLを添付する。

この記事はできる限り読み手に伝わりやすいよう努力した。
開発陣にこの現象が理解され、修正される事を望む。

Crystal_14

追記

2019年1月に品質基準エンコードが実装された後も、1080pの手動選択が保持されない現象は(おそらく今度はビットレートに関係なく)発生し続けていた。
しかし3月頃にもう一度確認してみると、正常に選択が保持されるようになっていた。

対応に感謝する。


【画像で説明】ブラウザだけでニコニコ動画の動画をダウンロードする方法【2018年8月新仕様対応】

ニコニコ動画 ダウンロード」でWeb検索すると、

「急にダウンロードできなくなった」
「いつもより画質が悪い」

こんな声がみられます。

これらの現象は一つには一昨年の末に行われたサーバーエンコードの仕様変更によるもので、
もう一つは今年4月から8月にかけて行われた画質の自動調整機能の追加によるものです。

この機能の実装の際にHLS (HTTP Live Streaming)という技術が採用されたのですが、使用するダウンロード方法がこれに対応していないと、MP4ファイルにたどり着けず、動画のダウンロードに失敗してしまうのです。

前置きはここまでにして、最新の手順を実際に見ていきましょう。

ダウンロード手順

0.必要なもの

  1. パソコン(おそらくMacでも可)
  2. ブラウザ(Google ChromeFirefoxがおすすめ)

これだけです。

注意!一般会員の場合、混雑時間帯(平日18時~翌2時、休日12時~翌2時)には低品質な動画しか視聴・ダウンロードできません。
高画質の動画をダウンロードする場合、上記時間帯を避けるか、プレミアム会員に登録してください。

1.配信形式を切り替える

まずはダウンロードしたい動画を動画視聴ページ HTML5で再生します。Flash版を使っている方は画面上側灰色のバーから切り替えてください。

次にプレーヤー右下の歯車マークから設定を開き、「画質」メニューを開きます。
ここの選択肢に「自動~」が無い方はそのまま2.に進んでください。

「自動」のある方は、HLSがオンになっていますので、これを一旦オフにします。
設定を閉じて、プレーヤーの動画部分にカーソルを合わせ、右クリック→「視聴方法の切替(hls > http)」を押します。

追記:一部のチャンネル動画では、このとき「画質の選択肢に『自動』があるのに、HLSをオフにできない」状態になることがあります。
これは配信が暗号化されているためで、その場合は動画のダウンロードができません。

再び設定を開くと、画質の選択肢から「自動」が消え、HLSが無効になったことが確認できます。

ここでダウンロードしたい画質を選んでおきます。

2.動画ファイルのページを開く

もう一度動画部分を右クリックして、「システムメッセージを開く」を押します。

↑画像のようなボックスが現れるので、「動画の読み込みを開始しました」で始まるメッセージを探し、それらの中で一番下にあるものを見ます。

「動画の読み込みを開始しました」の右側にあるURLをコピーして、新しいタブを開き、ブラウザ上部のURL欄に貼り付けて開きます。このとき、URLに()を含まないことに注意してください。

ダウンロードしたい動画だけがページに表示されます。

3.名前を付けて保存

右クリックして「名前を付けて動画を保存」をクリックします。

OSのファイル管理ダイアログが出るので、わかりやすい名前を付けて「保存」を押します。ダウンロードが終わるまでページを閉じないでください。(ページを閉じた瞬間にダウンロードが中断してしまいます)

以上で高品質な動画がダウンロードできます。

4.後片付け

手順1でHLSを無効にした場合は、ダウンロード後忘れないうちに有効に戻しておきましょう。
動画部分で右クリックし、「視聴方法の切り替え(http > hls)」を押します。

手順1で動画視聴ページをFlash版からHTML5版に切り替えた場合、ページ下部のリンク(画像赤枠部分)から元に戻すことができます。

あとがき

いかがでしたでしょうか。ニコニコ動画の配信システムはここ2年ほどの間にいくつかの大きな仕様変更を経ており、懸命に検索しても最新の情報を手に入れる事が難しいと感じた方が多くいらっしゃると思います。

そのような状況を少しでも解消するべく(大分遅くなりましたが)この記事を書かせて頂きました。

そう言うこの記事の内容もいずれ古くならないとも限りませんから、万一この手順でダウンロードが上手くいかない事があれば、是非コメント欄へ書き込みをお願いします。できる限り対応させて頂きます。

お読み頂き、ありがとうございました。

ブロマガ始めました

ブロマガ始めました。

これからここに書くのは、ニコニコについてかもしれませんしバーチャルYouTuberの事かもしれませんし小説のレビューかもしれませんが、
ひとまず近日中(早ければ今日)にはニコニコ動画関連の記事を投稿するつもりでいます。

まだ十数分しか利用していませんが、このブロマガというサービスはなかなか便利です。だいぶ直感的に編集させて頂けますし、プレビューも実際の出来映えにかなり近いですから。
なにより、niconicoサービスとしての連携がなすフォロー・ニコレポ機能、メール配信機能が素晴らしい。このブロマガをウォッチしたい!と思い立ってからすぐ行動に移せますからね。

これらがURLを設定してものの5秒で享受できてしまう(「このURLにする!」ボタンを押してすぐに記事投稿ボタンが表示される)というのも、とにかく素早く記事を書ける状態にしたかった私にはぴったりです。やれデザインだカラムだといちいち調節せずとも予め整った状態にあるのが良い。キャッチコピーに偽りなし。
唯一不満があるのは、右上のプロフィール表示からユーザーアカウントへ跳ぶのに、名前の部分を正確にクリックする必要のある事でしょうか。そこはプロフィール画像のクリックでも跳べるようにするのが定石でしょうに。

このように文章を書いて公開できる場所を持つ事は人生に良い影響を与えるものと思います。何事も場がないといけませんから。
どうぞよろしくお願いいたします。